餅つき文化
毎年、正月になると当たり前のように餅を食べている日本人。でも、正月に餅をついたり食べたりするのはなぜなのか、知っていますか?
餅つきをする臼(うす)と杵(きね)の形はそれぞれ女性と男性を表し、子孫繁栄、家の繁栄の象徴として、各家庭で大切にされてきました。昔は、家を新築する場合、大工さんは臼と杵も作り、その家に納めていたのです。結婚式は自宅で行われることが多かったですから、その際に餅つきを行い、子孫繁栄、家の繁栄を願っていました。そこから、餅つきは縁起の良いものとされます。
昔から日本に伝わる食べ物で、もち米を蒸して臼〔うす〕で粘り気が出るまでついて、適度な大きさに形を整えた食品です。独特の粘りと伸びがある食感が特徴で、焼くと膨らみ、煮るととろけます。古くから、正月や節句、季節の行事や祝い事のようなめでたい日に食べる物として現在まで伝えられてきました。今でもその習慣は日本各地に残っています。
正月を迎える為の餅つき方
1.もち米を研いで、一晩水につけておく 。
2.ザルに上げ、蒸し器で蒸す。
3.蒸し上がったもち米を臼〔うす〕に入れ、杵を使って米をつぶし、水を加えて練る。
4.水を入れて硬さを調整(合取)しながら餅をつき、時々餅を返してまんべんなくつくと完成です。
餅の形は地方によって違います。「基本的に、丸は角がなく縁起の良い形であることから、鏡もちとしてお供えに使われます。また、ついた餅を薄くのばした「のしもち」を切った四角いものは保存しやすく、食べやすいことから食用に用いられています。」
餅つきは昔から正月を迎える大切な段取りのひとつとして、年の暮れの数日間に行われます。 ただし、12月29日は「苦」を連想させる「9」が付くことから縁起が悪いと言われ、26日は「ろくなことがない」と言われ、その二日間だけは餅つきはしない方が良いという説があります。